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2026/9/2 New
M&Aにおける株式譲渡とは?

経営者の皆様こんにちわ!

M&Aに関する情報をお届けするこのシリーズでは、これまでにM&Aの全体像やメリット・デメリットについて触れてきました。今回は具体的なM&Aの手法の中でも最も多く採用されている「株式譲渡」に焦点を当て、その魅力と注意点を深堀していきましょう。


株式譲渡の本質

「株式譲渡」と聞くと、会社そのものを売却するイメージをする方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その本質は「会社の経営権の象徴でもある株式を売却すること」にあります。つまり会社の所有者が変わるものの、会社という法人格はそのまま維持され、事業も継続される。買い手は株式の取得により会社の株主となり、経営権を得ます。



売り手側の魅力とは?

それでは、売り手側にとっての魅力とは何か?を見ていきましょう。

このスキームを選ぶ一番の魅力は、手続きの簡単さと会社が持つ様々な資産(不動産・機械設備・債権)が株式譲渡により会社の所有物として引き継がれることです。また、法人格が変わらず、既存の許認可や取引先との契約、従業員との雇用関係などもスムーズな移行を期待できます。

そして、特に気になるのは税制面での優遇です。個人株主が株式譲渡した場合、その売却益「株式譲渡所得」として扱われます。これには、他の所得とは合算されない「申告分離課税」が適用され、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて一律約20%の税率が課せられます。これにより、多額の譲渡益が出た場合でも、税負担が予測しやすく、結果的に手元に残る金額が大きくなる傾向が期待できます。

・所得税:15%

・復興特別所得税:0.315%(所得税額の2.1%)

・住民税:5%

合計で20.315%なります※2027年度より20.315%→最大35.63%の新制度に移行予定

これは日本の所得税の最高税が45%(住民税と合わせると55%)であることを考えると、非常に有利な税制と言えるでしょう。一方、法人株主が株式を譲渡した場合は、その譲渡益は法人の収益として計上され、法人税の課税対象となります。



買い手側からみた留意点とは?

一方で、買い手側から見れば、法人格をそのまま引き継ぐ際の留意点も存在します。

それは、簿外債務や過去の訴訟リスクなど、潜在的な負債やリスクも一緒に引き継ぐ恐れがあるということです。

また、税金面でみると、買い手側が株式を取得する場合の取得対価は原則として会社の資産(投資有価証券など)として計上され、即座に損金算入することはできません。ただし、M&Aを進める上で発生する仲介手数料、財務や法務に関するデューデリジェンス費用、弁護士・会計士費用などは、会社の損金として計上できるのが一般的です。

また、将来的に買収した株式を売却して利益が出れば法人税の課税対象となり、損失が出れば損金として計上できます。税金は、M&Aの意思決定に大きく影響するため、専門家と十分に相談し、最適なスキームを検討することが肝要です。



デューデリジェンス(詳細調査)の必要性

株式譲渡において、買い手は対象会社のすべてを引き継ぐため、買収前にその会社の財務状況、法務リスク、事業の実態などを詳細に調査する「デューデリジェンス」が重要になります。スムーズなM&Aの成立、ひいては売却価格への影響にもつながるため、情報の透明性や、潜在的なリスクを事前に把握・開示することは、信頼関係構築の土台となります。



まとめ

いかがでしたでしょうか?

株式譲渡は、M&Aにおいて最も一般的な手法であり、そのメリットは 多岐にわたります。特に手続きの簡便さ、事業の継続性、そして税制面でのメリットは、非常に魅力的な要素です。しかし、成功に導くためには、これらのメリットを享受しつつ、潜在的なリスクにも適切に対処するための専門知識と経験が不可欠です。

ぜひ信頼できるパートナーと共に、皆様にとって最適なM&Aを!





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